漫画は世界で愛される日本のコンテンツとして発展し、コンテンツそのものだけでなく、そこから派生する日本文化への親しみや理解の向上にも大きく貢献しています。
この世界には漫画家をめざす沢山の人々がいて、多くの読者に漫画を届けるために命をかけて働いている沢山の人々がいます。インターネットの技術開発コミュニティは、電子出版としての漫画の発展に貢献するために出版事業者の方々と共同作業を続けています。新しい日本の優れた漫画家が良い作品を沢山生み出し続けられるようなエコシステムが機能する環境になるためにインターネットは使われなければいけません。
これに反して、漫画・アニメ海賊サイトはインターネットの諸機能を乱用して漫画の制作サイドへの還元を一切行わないサービスを提供していて、このエコシステムを破壊しています。
漫画・アニメ海賊サイトの問題が速やかに解決され、新しい技術も用いて、日本の漫画が日本はもちろん、世界中の人々に愛され続けるサービスとして発展するように、出版事業者の方々、技術の専門家、運用事業者等、マルチステークホルダーで連携して解決策を追求していきたいと考えています。
2018年4月
WIDEプロジェクト ボードメンバー 一同
本声明の背景として、インターネット上の漫画海賊版配信サイト問題について政府がインターネット接続サービス事業者に対してブロッキングによる遮断措置の要請を検討しているとの報道が挙げられます。