WIDE

第二十二回 WIDE賞(2008年秋)

信州松代ロイヤルホテル
2008年9月11日

2008年9月11日、WIDEキャンプに於いてWIDE賞が授与された。第二十二回のWIDE賞はインターネット技術を用いて東南アジア地域で大学における高等教育を実現したSOI ASAIプロジェクトと、長年にわたり継続的で安定したMルートサーバー運用を実現しているM ROOT SERVERチームが受賞した。

 

第22回 WIDE賞

第22回WIDE賞 受賞写真1

  • SOI ASIAプロジェクト
  • ・三川 荘子殿
  • ・土本 康生殿
  • ・パッチャリー バースー殿
  • ・福田 さやか殿
  • ・アフマド フスニ タムリン殿
  • ・アフマド バスキ殿
  • ・大川 恵子殿
  • ・SOI ASIAパートナー一同殿

 

貴方は、大学における高等教育を東南アジア全域で共有交換するという歴史的離れ業を、WIDEプロジェクトの誇るインターネット技術を用いて実現しました。

また、遠隔教育という手段を通してIPv6、マルチキャストなどの高度なインターネット技術を普及させ、運用技術を同地域に展開させました。そして、このプロジェクトを通じた人の輪は、私たちWIDEプロジェクトのみならず、我が国そしてパートナー各国の宗教、文化、歴史を超えた信頼を築き上げました。

2001年に開始された本プロジェクトが、今やアジアの枠を超え、世界中から期待されることとなっています。

このような多大な成果と、グローバルインターネット開発のお手本となるプロセスは、貴方の、盆暮れ、節句、正月、健康、家庭をかえりみない捨て身の根性と努力の賜です。

よってここにWIDE賞を贈呈します。

 

平成二十年九月十一日
WIDEプロジェクト代表 村井 純

 

第22回 WIDE賞

第22回WIDE賞 受賞写真2

  • M ROOT SERVERチーム
  • ・三加藤 朗殿
  • ・関谷 勇司殿
  • ・オペレーター一同殿

 

また、世界13チームのルートサーバーオペレーターの一員としてICANNの創立によるDNSに関するグローバルガバナンスの嵐、インターネットセキュリティの脆弱性に対する不安感と危機感を、国内、国外に関わらず、一手に引き受け、歯を食いしばり身の細る思いでその使命を貫きました。

特に、世界が不安におののくY2Kの際には、最初にさらされるルートサーバーとしての役割を見事に務め、他のチームと共に地球の情報社会基盤の信頼性を人類に示すことができました。

Mが他のチームのお尻を叩き、12のルートサーバーをIPv6対応にせしめたリーダーシップは、DNSを通じたIPv6の展開にとっての基幹となる成果となりました。

日本とアジアと世界を背負った、継続的で安定したMルートサーバー運用へのこうした努力はインターネットの未来を担うWIDEプロジェクトにとっての誇りと栄光であり続けました。

よってここにWIDE賞を贈呈します。

 

平成二十年九月十一日
WIDEプロジェクト代表 村井 純