japaneseenglish

about wide

General and Deployment Area

上記のどのエリアにも属さない一般的な話題についての議論およびデプロイメントに関して議論する

School on the Internet (SOI)

  • テーマ: インターネット基盤上での新しい高等教育のあり方を、実際にインターネット上に大学を立ち上げ、実証実験を行いながら研究しており、世界中の学ぶ意欲のある人が、「いつでも・どこでも・誰でも」大学レベルの教育が受けられる環境を目標とする
  • 代表: 大川恵子、三川荘子
  • ホームページ: http://www.soi.wide.ad.jp/
  • 活動開始日: 2002/12/04

インターネットを用いた教育環境の実現をテーマに、世界で一番進んだ授業を“いつでも、どこでも、誰でも”が受けられることを目標としてスタートした本ワーキンググループは、インターネット基盤上の大学のあり方を模索し、実証実験を行いながら研究活動を続けています。
2002年3月現在、9,000人以上(半数以上が社会人)が学生としてSOIに登録しており、およそ1,100時間におよぶ授業の蓄積を自らの学習に役立てています。
SOIワーキンググループは、1997年に発足後、1998年には、日米間での共同授業、2000年には、オンデマンド授業に加えてリアルタイム授業の実 験も開始し、2001年度には、デジタルビデオ品質の映像による授業がいつでも行える、次世代の遠隔スタジオの設置と体制を構築するため「SOIスタジオ プロジェクト」を発足しました。
2001年10月より米国メリーランド州と米国カリフォルニア州にスタジオ拠点を設置して実験授業を実施しています。
また、「SOI-Asia Project」では、アジアの国々に向けた講義の配信や蓄積がインターネットを通じて自由に行われるようになることで、各国における教員の不足、教育レ ベルの格差といった問題解決に貢献することを目指し、衛星を使ったアジア圏への講義配信にも取り組んでいます。
2001年4月から実験を行っているマレーシアに加え、2002年1月にはタイ、ミャンマー、ラオス、インドネシアの4カ国6大学に、リアルタイム及びアーカイブ授業を配信しています。

概要

WIDE Project,School on the Internet Working Group(SOI)は、「世界中の学ぶ意欲を持つ人々に、デジタルコミュニケーションを基盤とした従来の制限や境界にとらわれない高度な教育と研究機会 を提供する」ことを目的に1997年9月より活動してきました。
同年10月にはWIDE University School on the Internetを実際の運用基盤として開講し、慶應義塾大学を初めとした、いくつかの大学を中心にデジタルテクノロジーとインターネット基盤を利用した 大学環境を模索し様々な挑戦をしています。
大学におけるあらゆる教育資源をデジタル化し、インターネットというグローバルなデジタル情報基盤を利用すれば教室やキャンパスといった枠を越えて教育資 源を共有できます。それにより学びたい個人に自由で多様な学習環境を提供することがSOIの目的であり、そのための実証実験を続けています。
2002 年3 月現在、9000 人以上(半数以上が社会人)が学生としてSOI に登録しており、およそ1,100 時間ある授業のアーカイブを訪れ自らの学習に役立てています。

これまでの実績

SOIワーキンググループは、1997年に発足後、1998年には、グローバルな教育環境を構築することにもフォーカスし、日米間での共同授業、東京大学 %奈良先端科学技術大学院大学%慶應義塾大学の共同授業等、複数の大学と協力して、広帯域IPv6マルチキャストなどの次世代インターネット環境 を利用した高品質双方向の実験授業も行っています。さらに2000年には、オンデマンド授業に加えてリアルタイム授業の実験も開始しました。
2001年4月からは、衛星を利用したインターネットを使うことで、物理的に高速なケーブルの引きにくいアジア諸国の島々にも比較的広帯域なインターネッ ト基盤を構築し、オンデマンドおよびリアルタイムの授業を行う<SOI-Asiaプロジェクト>を開始しています。アジアの国々に向けての講義の配信や蓄 積がインターネットを通して自由に行われるようになることで、各国における教員の人的資源不足、教育レベルの格差といった問題解決に貢献することを目指し ています。
同プロジェクトは、経済産業省、CRL、JSAT株式会社からの支援を受け、Asia-SEED Institute、AI3 (Asian Internet Interconnection Initiatives) プロジェクト、北陸先端科学技術大学院大学と協力しています。
また、同年10月には、デジタルビデオ品質の映像による授業がいつでも行える、次世代の遠隔スタジオの設置と体制を構築するため<SOIスタジオプロジェ クト>を発足し、米国メリーランド州と米国カリフォルニア州にスタジオ拠点を設置して実験授業を実施してきました。両スタジオは、米国の Internet2が運用しているネットワークAbilene、日米の高速ネットワーク、国内のWIDEバックボーンを利用して、国内の IPv6 高速インターネットに接続する大学であれば、自由に手軽に利用できるようになることを目的としています。現在は日本向けの授業を計画していますが、将来的 には世界の教育機関が共有財産として利用できるように発展させ、グローバルな教育環境の構築に貢献することを目指しています。
なお本プロジェクトは、通信・放送機構(TAO)および、独立行政法人 通信総合研究所(CRL)の支援を受け、NTTコミュニケーションズ株式会社、米 国のNTT MCL社、富士通米国研究所の協力によって実現しています。

SOI の機能

School on the Internet が持つ機能は下記の通りです。
---
1.入学登録・学生認証、履修登録
2.授業蓄積・配信
3.課題提出
4.著作権システム
5.ファカルティサポート
6.授業評価
7.遠隔授業、会議
8.質疑応答・学生間コミュニケーション
9.検索
---
1.入学登録・学生認証、履修登録
入学登録、履修登録はWWW 上で行われます。入学を希望する人は次の2 点を満たしていれば誰でも入学、履修することができます。
(1)現在メールアドレスを持っていてメールによる連絡がとれること。
(2)ホームページを見ることができること。
学生の認証に関しては、パスワードによる認証の他に電子証明書を用いた学生証の実験も行っています。
2.講義蓄積・配信
SOI の講義は、デジタル化して蓄積されます。受講者は必要に応じてRealVideo 形式にデジタル化された映像、音声、画像および、HTML 形式の授業資料を組み合わせてインターネットを介して受講します。また、講義に関する質疑応答等は、メーリングリスト、BBS 、チャットを用いて行っています。現在、34 の大学授業とInternet Week などの81 の特別講義で約1,100 時間の蓄積があります。
3.課題提出
学生から提出されたレポートは「大学に集積された知」として積極的に公開しています。公開されたレポートを学生が相互に参照し、コメントをつけることができます。
4.著作権システム
SOI では2000 年秋学期より授業の資料や、提出した課題にたいして著作者が簡単に自分の著作物に関する利用条件を設定し、提示できるシステムを構築しています。このシス テムの目的は授業資料や提出した課題の利用を制限するのではなく、著作者の意思を明確にすることにより、著作者の意志に反しない方法で自由に安心して著作 物を利用することができるようにすることです。
5.ファカルティサポート
ファカルティへのサポートとして、学生の課題の提出状況トラッキング機能やオンラインの成績管理・通知システム等のツールを開発・運用しています。他にも 授業で使用されたPowerPointやPDFなどの資料を学生配布用や教員用と分別して管理できるシステムや次項で触れる授業評価システムも運用されて います。
6.授業評価
ファカルティは学生に対して、匿名授業アンケート調査を自由に実施することができます。この調査結果はすべて公開されます。これにより、講義内容の改善、向上を図ります。
7.遠隔授業・会議
前述のオンデマンド型の授業配信に加え、リアルタイムでの授業や会議の中継技術の開発も行っています。
DV over IP を用いた、リアルタイムで多大学間を結んだ授業の実験も行いました。2000 年度春学期には慶應義塾大学と早稲田大学の3名の教員による共同授業、同年秋学期には東京大学、奈良先端科学技術大学院大学、慶應義塾大学の3教員がそれ ぞれ専門とする部分を担当して一つの授業を行い各大学で単位が発行されるという試みがなされました。今年度は、SFC(湘南藤沢)、KBS(日吉)、 GSEC(三田)の3地点を結んだディスカッション形式のリアルタイム授業の実験を行っています。
また2001 年春学期からは、JADプログラム(Japanese Associate Degree Program)と協力して日本の大学に編入学を予定しているマレーシアの学生に向けて、日本の授業を提供する実験を行っており、オンデマンド授業とリア ルタイム授業の組み合わせでマレーシアにいながら日本の授業に参加してもらっています。

今後の実験・活動予定

以上のように、School on the Internet を構築する各機能の技術開発が進められています。今後の展開としては、SOIのシステムを広く利用可能にし、各教員や研究室といった小さな単位で授業を公 開でき、そしてそれらの小さな力を合わせてお互いに利用できる仕組みを目指してツール群の整備を進めます。
連絡先:soi@sfc.wide.ad.jp , http://www.soi.wide.ad.jp

SOIスタジオプロジェクト

SOIスタジオプロジェクトは、タイムリーな授業をいつでも行える体制を構築し授業を世界の教育機関が共有財産として利用できるようなグローバルな教育環 境の構築に貢献することを目指してデジタルビデオ品質の映像のやり取りを可能とした次世代の遠隔スタジオを設置しています。
なお本プロジェクトは、通信・放送機構(TAO)および、独立行政法人 通信総合研究所(CRL)などの支援を受け、NTTコミュニケーションズ株式会 社、米国のNTT MCL社および富士通米国研究所の協力によって実現しています。

<調査・研究開発・実証実験の概要>
1. SOI Global Studioの運用基盤の構築・運用
2. スタジオ設計とヒューマンインターフェースの開発
3. 遠隔授業用アプリケーションの開発
4. 国際的なIpv6基盤の構築

<スタジオ拠点>
A. 米国カリフォルニア州パロアルト : NTT MCLのパロアルト オフィス内
B. 米国メリーランド州メリーランドカレッジパーク : 富士通米国研究所 所内

<ネットワーク基盤>
日本JGN、米国Internet2と協力しながら、広帯域な国際規模でのIPv6インターネットを構築します。
本プロジェクトが対象とする4つの研究分野に関する概要は以下のとおりです。
(1) SOI Global Studioの運用基盤の構築
SOI Global Studioは、高等教育機関によって有効に共有され、定常的に維持・改善・運営されてはじめて利用価値が生まれます。実験期間において、その有効性を確 認しながらパイロットプログラムを実施して評価を行い、将来的な運用体制の基盤構築を目指します。
(2) スタジオ設計とヒューマンインターフェースの開発
複数地点に存在するメンバー間で知的ディスカッションを行うための最適なユーザインタフェース、スタジオ環境について調査・研究を行い、遠隔地にあっても違和感ないシームレスな知的情報共有環境の構築を目指します。
(3) 遠隔授業用アプリケーションの開発
複数地点に存在するメンバー間で知的ディスカッションを実現するアプリケーション環境を設計・開発し、実証実験を行います。
(4) 国際的なIPv6基盤の構築・運用
日米を網羅する、IPv6環境の構築を行い、その上で、マルチキャスト技術などを利用したアプリケーションを実運用レベルに安定させるための技術を模索します。
例えば、
a)IPv6インターネット網上でのマルチキャスト状態の集中的な状況を把握するための監視・管理手法の開発、
b)高品質の映像を中心としたアプリケーションを潤滑に動作させるための利用帯域の制御機能を行う手法の開発など。

SOI-Asiaプロジェクト <衛星を使ったアジア圏への講義配信>

SOI-Asiaプロジェクトは、アジアの国々に向けての講義の配信や蓄積がインターネットを通して自由に行われるようになることで、各国における教員の 人的資源不足、教育レベルの格差といった問題解決に貢献することを目指しています。
衛星を利用したインターネットを使うことにより、物理的なケーブルの引きにくいアジア諸国の島々にも比較的広帯域なインターネット基盤を構築することが可 能となり、蓄積された講義の配信(アーカイブ授業)およびリアルタイムの授業が実現できます。
2001年4月から実験を行っているマレーシアに加え、2002年1月に、タイ、ミャンマー、ラオス、インドネシアの4カ国6大学に設備を導入、2002 年2月より、日本からのIT技術に関連するリアルタイム授業、アーカイブ授業を開始しています。
本プロジェクトは、経済産業省、CRL、JSAT株式会社からの支援を受け、Asia-SEED Institute、AI3 (Asian Internet Interconnection Initiatives) Project、北陸先端科学技術大学院大学と協力しています。

< 衛星を利用したインターネット環境 >
アジア諸国の各大学・研究機関は衛星の受信専用アンテナを設置し、衛星アンテナで受信した信号はインターネットのパケットに変換して、イーサネットケーブ ルを通って各々のコンピュータに送られます (図) 。なおアンテナは受信専用であるため、授業などのコンテンツ要求は地上線を通って行われます。

<コンテンツのミラー>
受信側の組織にはミラーサーバを置き、SOIで蓄積している講義が、それぞれのミラーサーバから参照可能になります。

< 授業 >
2001年度春学期には、SOIはJAD(Japanese Associate Degree Program)、AI3プロジェクトと協力して、マレーシアに向けて遠隔教育を行いました。JADは、日本政府のODA(円借款)によるプロジェクト で、日本の大学への留学を希望する学生に対して、マレーシア国内で日本語による教育を2年間行った後、マレーシア政府が認定した日本の大学の2年次に編入 留学し、日本での学位を取得するという、ツイニングプログラムです。
例えば、マレーシアで行う教育に、従来の日本からの派遣教員による授業に加えて、日本からの遠隔授業を導入することで、マレーシアで実施できる科目の幅が 広がること、日本の実際の授業に早い段階から慣れて、日本の学生とのコミュニケーションを行うこともできるなど、プロジェクトの価値を向上するさまざまな 利点が期待されています。2001年度春学期には、その最初の試みとして、慶應義塾大学の村井純教授の「インターネット概論」をマレーシアに配信し、56 人のマレーシアの学生が、日本の学生と共に授業を受講し、レポートなどを評価する、という共同授業を実施しました。2002年1月からは、北陸先端科学技 術大学院大学の講義協力を得て、ミャンマー、ラオス、タイに向けた講義の配信を行っています。

  • NSPIXPリンク
  • SOIリンク
  • AIIIリンク
WIDE賞