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プレスリリース

SOI

2005年11月16日

アジアの11カ国20大学と協力して、
世界初の広域IPv6マルチキャストを利用した次世代遠隔教育基盤を構築
~ 教育協力関係とネットワーク技術者の育成に貢献 ~

WIDEプロジェクト 代表
学校法人慶應義塾常任理事
兼 慶應義塾大学環境情報学部教授
村井 純

 WIDEプロジェクトのサブ・プロジェクトであるSOI Asiaは、アジア広域インターネット基盤と、その上で運営される遠隔教育基盤を、IPv6マルチキャストによる運用に移行し、本日、11月16日より実 際の授業運用を開始いたしました。これにより、今後、さらに多くの大学間での教育協力関係の構築を推進するとともに、ネットワーク技術者の育成に貢献して 行きます。

  SOI Asia は、2001年より衛星を利用したアジア広域インターネット基盤の上で、アジア11カ国20大学が、遠隔高等教育のための環境を自律的に運営しているプロ ジェクトです。日本はもとより、タイ、ラオス、インドネシア、ミャンマー、フィリピン、マレーシア、ベトナム、カンボジア、バングラデシュ、モンゴル、ネ パールの11カ国、20大学が参加し、アジア地域でのリアルタイム講義やアーカイブ講義の共有、学会の中継、その他のさまざまな教育プログラムを実施する など、大学間で有意義な教育協力関係を築いています。SOI Asiaの教育コースには、毎回各パートナー大学の学生が多数エントリし、述べ400人以上に修了証(Certificate)を授与してきました。ま た、ブラビジャヤ大学(インドネシア)、ITB(インドネシア)、ヤンゴンコンピュータ大学(ミャンマー)の3大学では、この教育コースで取得した単位が 認められ、大学教育基盤としての基本機能を実現しています。

  SOI Asia が運用するネットワークは、IPv6、UDLR(Uni-Directional Link Routing)、マルチキャストというような、インターネットの先端技術を多く取り入れた先端的でユニークなネットワークであり、各大学のオペレータ は、その運用を通じて技術を習得していることから、各国のネットワーク人材の育成にも大きく貢献しています。

  このたび、運用基盤をIPv6に移行したことにより、アドレススペースに制限されることがなくなり、より多く SOI Asia パートナーを受け入れる準備を整えることができました。これにより、今後さらに多くの大学間で強力な教育協力パートナーシップを推進して行くことが可能と なりました。

  また、SOI-Asiaのネットワークは、広域に分散する複数の国のセグメントを、言語、文化、技術力、経験など 多種多様なオペレータによって構成されたチームにより、それぞれ自律的に管理、運用しています。今回のIPv4からIPv6への移行は、2年間の準備期間 を経て実現しました。1年目には、各サイトのリーダへIPv6トレーニングを行った上でネットワーク基盤をIPv4/IPv6のデュアルスタックへ移行 し、2年目には全オペレータに対するIPv6、マルチキャストに関するトレーニングを行い、授業運営のすべてをIPv6マルチキャストに移行しました。本 プロジェクトでは、この移行プロセスを利用したトレーニングマテリアル等を公開することで、今後各国で実施される移行への具体的な施策の提示を行っていき ます。

  将来的には SOI Asia のIPv6マルチキャストをよりグローバルなマルチキャストコミュニティーと接続することで、研究者とのコミュニケーション、授業、研究、技術などのより 広いコラボレーションを促進してまいります。また、この移行プロセスによって得た技術と経験を元に、各国の若い技術者が、それぞれの国におけるIPv6 ネットワーク推進の大きな力となって行くことを期待します。


※ WIDEプロジェクト:http://www.wide.ad.jp/
Widely Integrated Distributed Environmentの略。代表は、学校法人慶應義塾常任理事 兼慶應義塾大学環境情報学部教授 村井純。インターネット技術に関する総合的で実践的な 研究開発を推進する産官学共同の研究開発コンソーシアムです。 1988年に設立し、現在、100社を超える企業および40校以上の学術組織が参画して、次世代インターネット技術に関する幅広い研究開発活動を展開して います。

※ IPv6技術:
次世代インターネットの基礎技術である IPv6は、現在のIPv4 (IP version 4)のアドレス不足を解消するほか、生活・産業活動を支える情報基盤として必要な機能を提供することができます。 WIDE プロジェクトなどが、IETF (Internet Engineering Task Force:インターネット技術の国際標準化組織) での提案活動、IPv6 実験ネットワークの国際接続運用、IPv6 システムソフトウェア基本仕様版の開発などを通じて、IPv6開発における国際的な先進性を確立しました。

※ マルチキャスト:
複数のノードに対して、同じデータを送信する通信方法。IPマルチキャストによって、通信帯域を効率的に利用し、同じデータを複数のノードに届けられるようになります。

※ SOI Asia:http://www.soi.wide.ad.jp/soi-asia/
SOIAsiaは、日本政府の各省庁のサポートを受け、WIDE プロジェクト・AI3 (Asian Internet Interconnection Initiatives) プロジェクト、慶應義塾大学、Asia-SEED Institute等が中心となって運営しています。担当研究員:慶應義塾大学 政策・メディア研究科 助教授 大川 恵子。


■ 本件に関する問い合わせ:
WIDEプロジェクト 広報担当 : 石川 公子 e-mail : press@wide.ad.jp
Tel:0466-49-3618 (お急ぎの場合は、石川:090-2225-7765)
〒252-8520 神奈川県藤沢市遠藤5322 慶應義塾大学SFC研究所内
URL : http://www.wide.ad.jp/index-j.html


【参考資料】

■ SOI Asiaパートナー一覧(参加年月)

■ SOI ASIA アジアの11カ国20大学間の授業共有・人材育成・人材交流

SOI ASIA アジアの11カ国20大学間の授業共有・人材育成・人材交流

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