japaneseenglish

news event

イベント

2003年6月30日(月)~7月4日(金)NetWorld+Interop 2003 Tokyoが、日本コンベンションセンター(幕張メッセ)で開催された。10年目を迎えたN+Iについて、山口 英氏に伺った。

奈良先端科学技術大学院大学 教授  山口 英
山口 英
奈良先端科学技術大学院大学 教授

Q:10年をふりかえって
  毎年インタロップで、そのインタロップの中で、ShowNetツアーっていうのをやります。ShowNetツアーっていうのは、お客さんをNOCが引率していろいろ見ていくんですね。そのときにね、今年の見所っていうのを毎回話すわけですけれども、今回10年分全部見所を振り返るっていうパワーポイントのテーブルがあるんですね。
  94年、1番最初のときっていうのはね、1.5メガの回線2本と10メガのイーサーネット、FDDIのバックボーンというので、235社繋いでたんですね。それから考えると10年経って、10ギガでね、繋がって、各ブースに最大10ギガ、1ギガ100メガがおちる、それで映像が通る、音楽が通る、いろんなアプリケーションが通る、これはもうね、全然違う世界がね、もう生まれちゃったっていうのがね、本当に思うところで、ネットワークが本当にパイプで、コンピューターがすごく頑張ってた時代から、コンピューターがやっぱりティームプレイをする、あるいはコンピューターがいろんな形で相互に絡まった中でサービスが出てくる、あるいはコンピューターの顔をしてないコンピューターが繋がってくるっていうね、そういうのがもう10年前からずっとみんなが予測していて、そうなるんだなるんだっていうのをね、思っていたのがやっとやっぱ見えてきた、当たり前のように使われるようになってきたっていうのがやっぱりこの 10年間見れたっていうのが1番面白かったかなあというふうに思いますね。

  そうそうそう。1.5メガが1番太く感じたわけですよね。ブースが10メガのイーサーネットなんですよ。こう、テーブルを見るとね。それが今はだって、今年10ぐらいのブースが10ギガで繋がるんですよ。それで、1ギガで繋がるブース、山のように出てきたわけでしょう。で、これを、じゃ、使い切ってるかっていうとこれはなかなか微妙な問題だけども、ところがやっぱデモをやってる人たちがやっぱ映像を通し、使いきるところが出てき始めてると。「10メガじゃ足りませんよ」っていうところもかなり出てきてね、これはやっぱ全然隔絶の感があるよねっていうのは思うし、チャート見ててね、この3年ぐらいで、ぎゅっって上がったかんじがするんですね。

  通信業界の常識っていうか、よく言われてたのがね、コンピューターはエクスポレンシャルに性能が上がるけど、通信の性能改善はリニアだって言われてたんだけど、この3年ぐらいリニアじゃなくてね、本当こう指数的にねぎゅっと上がったかんじがしていて、やっぱね、この技術革新の動きっていうのが本当目の前で見れていて、面白いなっていうのはすごく思いますね。

Q:IPが拡大してきましたが?
  僕それはね、よくみんなに言われるのね。IPが全部いろんな技術を食べ始めてると。で、じゃ、本当にそれではずっとIPなのかと。これはわかんないところなんだけども、思うのはね、一時期、コンピューターサイエンスのね、1番新しい成果は、全部ユニックスにあったと。で、ユニックスがプラットフォームで、それがないって言われても、ユニックスだらけっていうのが80年代の終わりにあった。
  ところがその後にね、やっぱ新しいプラットフォームが、例えばWindowsっていうプラットフォームとかね、あるいはMacOSってプラットフォームがあって、それがコンシューマー側に振れて、その中でまた技術のやりとりがあって、また次のプラットフォームが何かというのがまた見え始めてるっていう、今はWindowsがすごいドミネントな状態になってるけども、また次の奴が見えてくるっていうね、だからどうもこれスパイラルっていうのかね、状態が同じところじゃないんだけど、だんだん拡大する円なんだけども、スパイラルっていうのはそういう意味で言ったんだけど、そういう気持ち的によって振れてるところだと思う。
  1番最初はやっぱし昔IBMの汎用機のネットワークっていうのはやっぱある意味スタンダードだったところに、マルチベンダルでいろんなところのアップルトークがあったり、デックネットがあったり、その上にIPがあったり、0Sネットがあったり、というのがいろいろあって、今IPに収斂しましたと。じゃその次にやっぱIPから次なるものがやっぱし出てきて、またそれがやりとりをしあって新しい技術になっていくんじゃないかなというふうに思うのね。
  そういうことを感じる、感じてるところで、じゃ、VoIP飲み込んだだよね、あれ飲み込んだよね、これ飲み込んだよね。じゃ、飲み込んだじゃなくてそこでたぶん住んでいて、またIPがそういう足りなくなったら、技術的に足りなくなったら、あるいは新しい能力が必要になるんであれば、そのときにまたIPは変わるだろうし、変わり方が遅ければ、別のチャレンジャーが出てくるんだろうというところで、僕はそこらへんが出てくる方が健全だと思っていて、それがやっぱ起きてくのがいいのかなあというふうに思ってますけどね。

Q:N+Iに反映されている?
  N+Iの中でいうとたぶん15バイトのマルチベンダー、マルチプロトコル、アップルトークがあって、ネットウェアーがあって、IPがあって。そこからずっとIPに全部収斂してきた。ところが、アプリケーションが逆にすごく幅が広くなっていっていると。だから映像が通り、ゲームが通り、音声が通り、ストレージもやり、v6をやり、そういうところでIPの例は収斂してきたけども、アプリケーションがぎゅっと増えてきたっていうところは、たぶん役割がどこで IPっていうのが固まるかわりに、IPが固まる代わりにアプリケーションというものの要求というのが本当にいろいろ増えてきた。そうすると、どっかでこの人が飲み込めなくなったら、たぶん次の新しいものがそこで出てきてくるだろうし、上手く飲み込めてたらこのまま順調に行くんだろうなあっていうところかなあという気はしてますけどね。だからそういう意味では、インタロップ自身っていうのはすごく見えてきて、だから今のところは収斂する方向だけを見せてきていて、もう1回拡がる方向っていうのはアプリケーションレイヤーの方で、すごく多くやってきているっていうのが現実なところだと思うんですね。

Q:IPに収斂してきたからアプリケーションが自由になっている
  そのとおりだと思いますね。で、アプリケーションが今満足してるんですよ、ある意味で、IPの上で。で、満足しきれないときにまたそこに新しいものが出てくる。v6なんかはかなりそこを吸収した点なんですね。だからある意味でIPv4とv6っていうのがあったら、みんな両方ともIPって言ってるけど、 v6はこれもしかしたら、チャレンジャーで1回ここで乗せかえるっていう作業がここで起きるっていうことは、考えられるわけでね。うん。そういう見方もあるだろうなあと。だから技術に対する歴史観とか、そこでの推移っていうものに対する一般的な考え方というのは、なかなかやっぱ結果論的にしか言えないんだけども、乗り変わってくのが常だし、乗り変わるきっかけっていうのは実はすごい些細なことから乗り変わってくのも事実で、その要求が本当に満たされないんだっていうところから始まる些細さっていうところで、進む例がすごく多いんで、やっぱり我々はすごく微妙なね、ちっちゃなゆらぎからそれが始まるんで、それを注意して見てないといけないんだろうなと思うんですね。
  そういうのを考えるところで、そのインタロップっていうのはかなり見るチャンスというか可能性として見れる、自分がそのときに気がついてないかもしれない、後で「ああ、あれだったんだ」というようなチャンスが転がってる場所であるのは事実で、それをやっぱ見れて、いるか見れないかはたぶんその人その人にもよるけども、少なくともたぶん落ちてるんだろうね、今回のインタロップの中にも。

Q:「WIDE」人として
  元々インタロップをやるときに、インタロップの中でShowNetって今言われてるライブデモンストレーションネットワークを作るっていう中で、最初はまあUSが作っていたネットワークを日本に持ち込んで一緒にオペレーションしましょう。途中から日本のネットワークになったんで、日本の技術使って、アメリカの技術も使うけれども、主導権は日本の側でできるようになっている。
  そういうところで、やはりいろんな役割がここにはあって、そのインターオペラビリティーを見て行きましょう。新しい技術をそこで見ていきましょう。それから、エンジニア同士がちゃんとしたコミュニティーを作りましょう。それから若いエンジニア達がOJTの中でやっぱ育っていくっていうところがあるのね。
  今の話を聞いたら、これね、WIDEとあまり変わらない。ただまだまだ、製品をこれだけたくさん使うんで、そういう意味ではワイドそのものじゃないけども、OJTだったら新しい技術と触れ合ったり、いろんなところでエンジニアが相互に連携するっていうコミュニティーの場であり、訓練の場であり、新しいインターブラッドビリティーをちゃんとチェックしていく場であり、技術を見る場である、そういう意味で、こことのWIDEとの相性というのはすごくいいということをまあ10年前に、これは中村先生と一緒に考えて、そういう中でWIDEがここにいろんな形で協力をして、新しい技術を見せるチャンスもするし、デモンストレーションのコーディネーションもするし、あるいはShowNetそのもののオペレーションに対して学生諸君や若い研究者が入って、やっぱ力をつけていく、OJTの場としても使うと。
  そういう中で、やっぱ現場慣れしたあるいは新しい技術を現場に入れてくことの難しさを知る、あるいは単にラボの中で作ったシステムじゃなかなか上手くいかないところを知って、本当にプロダクトまでの距離感を知るっていうようなね、現実味のある実社会に連動した連結している意味での研究者、あるいはそこで動いていける技術者っていうものの育成っていう意味でのワイドプロジェクトの関わりっていうのがかなり強いのかなあと。そういう中で、我々、私達の学生諸君とかそういったところを一緒にやっていったり、あるいは若手研究者が新しい技術をそこに入れてみたりということをやっていくっていうのに協力しているってことだと思います。

Q:WIDEとN+Iの関係は?
  2つのところがあって、やっぱしWIDEにとって、WIDEがかっとんでる、先に行っている部分に対してのインタロップ、現実を見に行くという姿、考え方、それでもう1つが、WIDEが知らない、WIDEが知らない、例えばネットワークのオペレーションであったり、ネットワークの我々がね、あんまり何ていうのかな、実用面では確かに有用だけど、研究室なんかではあまり使わないような機材とかもあるわけですよね。そういうのを見に行くところというのがあって、やっぱルックバックするところと、ルックフォアーズするところと両方あって、力が自分たちにとって、自分たちが進んでるから俯瞰的に見えるところと、自分たちがあまり使わないからこうやって探求していくところと、やっぱし僕は両方あると思ってるんですよ、そこは。で、そのどっちも重要なんだけども、1 番重要なキーワードは何かっていうと、やっぱ現実的な空間、現実的なネットワーク、現実的なオペレーションということの立ち位置というのをもっと新しいことをやるのがインターロップだし、それからやっぱし次のネットワーク社会のインフラっていうのは何か、あるいは次のやっぱ人類にとって、使える通信の技術っていうのは何かっていうのを見て、その立ち位置で動いていくのはWIDEであると。これは別にディスジョイントでも何でもなくて、どっちからアピールするかだけの話で、そこの部分では、僕はこれはやっぱ補完関係だというふうに思うんでね、そういう意味ではワイドにとっても、インターロップっていうのはすごく面白いし、興味深いし、たぶんインターロップの側からしてもね、WIDEみたいなものが新しいものを持ってく、今回DVTSなんていうのはかなり大きくデプロイメントしてるわけで、そういったものを持ってくるっていうチャンスという面での相互補完的な面ていうのはかなりあるのかなというふうに思っています。

Q: N+Iの今後は
  たぶん今インターネットっていうのの発達の段階っていうのがね、95年までの技術開発の時間というのものがあって、そこからたぶん7、8年間今ね、量的な拡大をしていく段階だったと思うんですよ。要は、今までの95年までの蓄積を食べて、かなり延ばしてきたところがある。で、そろそろね、次の蓄積、やってなかったわけじゃなくて、それは蓄積してるんだけど、次のやっぱしね、質が変わっていく段階に入ってきてると思うんですね。で、今日、フロアーをショーフロアーを見てみて、やっぱし今までとちょっと違うデモンストレーションのしかたをしてる製品もたくさんあるし、見せ方も違う、あるいは新しくコンセプトも出てきている。まだまだそういうのは少ないですけども、今からやっぱしね、次のブレイクスルーをする段階なんだろう。そこらへんがね、やっぱ僕の感覚からすると、この2、3年の中でいろんなものが変わっていく。それを後ろから押してるのは例えば10ギガのイーサーネットだったり、あるいはすごい広帯域の国際線だったり、あるいはアプリケーションが100メガとか200メガ食うようなものが出てきたっていうところだと思うんですよ。それがね、やっぱね、インフラ、あるいはネットワーク機器、あるいはネットワークのオペレーションに対する技術っていうところに対して大きな影響を与えている、今までのソリューションはソリューションじゃなくなってきていると。そこをやっぱ質が変わって1段抜けるっていうところがね、1番面白いところでしょう。それがね、どうやら始まり始めたのかなと。これがね、やっぱ今年の2003年、2004年、2005年ぐらいのレンジでね、僕はやっぱりすごく出て来るんだと思ってるんですよ。なんで、そういった意味でもね、今年は面白いですけれども、2004年ももうこれはかなりいけるんじゃないかなというように思ってるんで、ぜひぜひこれも見てくださいっていうところが2003年の私からのメッセージであります。

  • NSPIXPリンク
  • SOIリンク
  • AIIIリンク
WIDE賞