Title: CSAW WGの2013年度活動概要 Author(s): Author(s): 奥村 貴史 (taka@wide.ad.jp) 阪本 裕介 (yanny@hongo.wide.ad.jp) Date: 2013-12-15 * はじめに CSAW (Collaboration Support Architecture for Wide-Community)は、名古屋 大学河口研究室を主体として開発されたるACS(Academic Community System) をカスタマイズし、WIDEプロジェクトにおける研究活動を支援する基盤とし て2007年より稼動しているアカデミック用SNS(Social Networking Service) である。近年、WIDE合宿やWIDE研究会への参加者が減少しており、新しい参加 者も主要研究室からの参加が主体で、多くは卒業、修了と共にWIDEのコミュニ ティを去ることが珍しくない。CSAW WGは、そうした状況に対して、CSAWシス テムの企画、運用を通じ、WIDEコミュニティにおけるコミュニケーションの 活性化と研究活動の触媒となることを目的に活動するWGである。 * 今年度の活動 CSAWを活用することにより、WIDEメンバーは、同じテーマに関心のある他の メンバーをCSAW上のフォーラムを通じて簡単に見つけることが出来る。また、 WGやBoFのチェアは、手間を掛けずに様々な規模の研究グループを運営するこ とが可能となる。また、WIDEの新人メンバーに対して気軽で簡便なコミュ ニケーション手段を提供する目的にも供することが出来る。CSAWには、この ように研究活動を支援するさまざまな機能が備わっているが、活発な利用は 一部のユーザーに留まっている(図1,2,3,4)。 図1: CSAWの利用者数の推移 (csaw-log-user.pdf) 図2: CSAW上のBBS利用者数の推移 (csaw-log-bbs.pdf) 図3: CSAW上の日記執筆数の推移 (csaw-log-diary.pdf) 図4: CSAW上の日記コメント数の推移 (csaw-log-comment.pdf) https://cloud.niph.go.jp/fileshare/download?file=z4BDUhjZTNBAuR9i1gaS そこで今年度の活動では、WGの趣旨であるWIDEコミュニティの活性化に向け CSAWが果たしうる貢献について時間を掛けて検討した。まず、4月13日〜 4月14日に、共愛学園前橋国際大学(群馬県)ならびに伊香保温泉ホテル 銀水にて合宿を行い、CSAWの今後について討議を行った。また、8月31日には、 国立保健医療科学院 (埼玉県)にて秋合宿での企画準備を行い、9月10日から 13日に開催された秋合宿にて、「CSAW ワークショップ」を実施した。 これらの活動を通じ、今後のCSAWのあり方として以下を定めた。 i) CSAWの当面の目的を、WIDE合宿、WIDE研究会の支援と定め、PCによる 代替わりモデルを生かしてシステムを運用していく形を目指す ii) 各種機能の実装方針やスケジュールは直ぐには定めず、合宿反省会等の 機会を生かしてシステムへの要望をさらに明確化していく iii) 必要な実装について、現在のCSAW関係者が行うことは確約できないが、 反省会やPC会議に可能な範囲で参加し、要求をまとめる役を勤める iv) 実装は柔軟に行うものとし、一度構築した後も、ツールありきの運営 でなく、いつでも捨てる柔軟性を持って進める。 * まとめ WIDEプロジェクトの活動を支える合宿、研究会に際しては、準備の任に当た るPC諸氏の負担も少なくない。今後、研究発表やポスターの演題管理、合宿 や研究会のWeb管理等において、CSAWを活用することで、担当の負担を軽減 していく余地はある。一方で、現状でも、こうした活動に際しては、チケッ トシステムや遠隔会議システムの利用等の工夫が図られていることからも、 ツールの導入により改善する負担には限りはあり、むしろ、メンバー数こそ が解決が求められる最大の課題となっている。CSAW側は今後も努力を行うも のの、主要な関係者が全員社会人であることからも可能な貢献には限りがあ り、代替わりメカニズムの導入等、体制の改善が望まれる。